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万華鏡

例えばそれがまやかしだとしても

市場三郎〜温泉宿の恋 〈雑なあらすじ〉

市場三郎は、その名の通り市場生まれ市場育ちの三男坊。父親は市場を経営、体の弱かった母親は三郎を産んですぐ天国へ、長男はめちゃめちゃインテリ、次男は中2の春におネエに転向。誰も市場を継ごうとしなかったため、必然的に父親からの期待は全て三郎の肩に重くのしかかった。朝の過酷な仕入れに耐えられるよう3歳から連日朝2時に叩き起こされ、8万回ものヒンズースクワット、セリでよく声が通るよう喉から血が出るまでの発声練習。父親との親子らしい思い出もなければ、普通のひとが経験するであろうことを三郎は知らない。鬼軍曹な父親の元、三郎の青春は市場に奪われたため圧倒的に経験値が少ないのだろう。もしかしたら市場の仕事優先で学校にさえもまともに通えなかったのかもしれない。朝風呂も朝食バイキングも道の駅さえも知らなければ、レッサーパンダやミーアキャットも見たことがない。そんな生活に耐えられなくなった三郎は、ついに18歳の時市場を逃げたした。それからすぐなのか、はたまたしばらく経ってからなのか分からないが、今は上司や先輩に叱られながら、三田運送興業でダンボールを運び汗水流して堅実に働いている。
そんな三郎にも実はララという恋人がいる。しかしララは、幼児教育を学ぶために三郎を置いてドイツへ旅立ってしまうのだ。「絶対に帰ってくるから、浮気したらぶっ殺すぞい!」と言い残し、ララはドイツへと旅立って行った。しかしその後5年間音沙汰はない。真面目で純粋な三郎くんはそんな状況でも大好きなララを信じ待ち続ける。かわいい、三郎くんいい子♡忠犬ハチ公かよ…♡

この度、三郎の働く三田運送興業では3泊4日の慰安旅行が開催される。佐藤先輩に旅行先で新しい恋の出会いがあるかもとそそのかされ、だんだんその気になる三郎。いつも鞭を振り従業員を奴隷のように扱う怖い上司も、この日ばかりは別人のように旅を楽しんでいる。寝起きドッキリに朝風呂に朝食バイキング。筑前煮を補充するコックホットパンツ。ハプニングだらけの道中。道の駅では車のボンネットに野球ボールが当たり、ミニ動物園ではヤギの出産立ち会いと家畜の売買。ヤギホットパンツ。そんな中、ミニ動物園で飼育員さんに恋する三郎。どうやらララに顔が似ているらしい。なんだよ、三郎くんも顔ファンかよ!(笑)
旅館に戻り、先客と卓球対決。男たちの熱い闘い。見事卓球で勝った賭け金を元に場末のスナックへ向かう一行。なんとスナックで出会ったホステスのキャサリンは実は三郎が恋する飼育員さんだったのだ。楽しいカラオケ中に突如地元の悪党が現れ夜の接待を強要されるキャサリン。ここでついに三郎の漢気が!悪党の親分に盾突き喧嘩を仕掛ける。が、無惨に負け顔が真っ赤になるくらい流血してしまう。キャサリンは悪党に連れて行かれ、営業妨害賃としてスナックから多額の請求を受る。上司と先輩にお前のせいで台無しだと怒られてしまう三郎。建築会社のお偉いさんホットパンツ。
次の日三郎は、上司の楽しみにしていたお遍路さん体験をドタキャンし、再び飼育員さんに会うためにミニ動物園に向かう。「世間知らずのクソガキがのぼせ上がっても、圧倒的な暴力の前では為す術もない。あなたの力になれるそんな器の男になった暁には…」と、三郎は飼育員さんに一方的な別れを切り出す。道に迷う上司と先輩、ようやく辿り着き座禅に参加する上司と先輩、黒袈裟ホットパンツ。(カスタネット付)
その後、夜のスペシャル!待ちに待った宴会では美しい芸者さんにテンションMAXな一行。忍者ホットパンツ。しかし宴会に呼ばれた芸者の雛菊はまたしても飼育員さんの別の顔だったのだ。一方的に別れを告げられた飼育員さんが「わたしの方から会いに来ちゃった〜♪」と雛菊として三郎くんの元に現れるのがいじらしくてかわいい。通りすがりの外国人旅行客も巻き込んでの野球拳はヒートアップ。雛菊の貞操のため、じゃんけんに負けたい三郎。しかし負けたいと思えば思うほど三郎は勝ち続けてしまう。雛菊が裸になることに耐え切れなくなった三郎は、ついに雛菊をその場から連れ去る。
逃げ込んだ海辺での告白。綺麗な貝殻を見つけ差し出すも、純粋すぎて雛菊の手に触れられない三郎。「砂浜に、キラリと光る貝殻が」と少し訛る三郎くんがかわいい。雛菊に「女のわたしから言わせるの?」と促され、意を決して告白しようとするもペアホットパンツに阻まれる不憫な三郎。波打ち際ではしゃぐペアホットパンツ。そこでようやくホットパンツが恋の妖精だと三郎は気付くのだ。奥手な三郎は面と向かって告白出来ないため、雛菊に耳と目を瞑ってもらいそっと愛の歌をうたう。手を繋ぐことも抱き締めることも出来ない、雛菊の後ろでそっとエアハグをする三郎くんがたまらなくかわいくて愛しい。そして三郎は別れ際に雛菊から連絡先のメモをもらう。
日常生活に戻っても旅行気分から抜けられず仕事にならない三郎。抜け殻同然な三郎を叱る上司と先輩。よしっ!と意を決して、三郎は雛菊にお手紙を書く。雛菊からも熱い想いを綴った思わせぶりなお返事が届き、何度も何度も文通を繰り返す2人。郵便屋さんホットパンツ。手紙を読みながらワナワナ雄叫びをあげたり、雛菊からの手紙を抱き締めてジタバタ悶えながら喜ぶ三郎くんが、かわいくてかわいくてかわいくてどうしよう。
そしてついに三郎と雛菊は再会を果たす。気合を入れた手ぬぐいハチマキ姿すら激マブな三郎くん。手紙の中でお金に困っていることを知った三郎は、泣け無しの貯金を崩し100万円を雛菊へ渡す。そして三郎が今後の2人の将来の話をしようと思った矢先、なんと雛菊には息子2人と旦那がいることが発覚!まさかまさか、息子も旦那も三郎が旅先で出会った人たちだったのだ。お金を融資してくれる三郎に対し、雛菊一家は三郎のことを投資家と呼び始める(笑)ニートの長男による突然の家族団欒ソング。その歌に1人参加させて貰えず、荒波に面した断崖絶壁の突端に逃げ込みいじける次男。夫婦と共に三郎もニートの長男と次男の救出に駆けつける。自分の置かれている立場に困惑しつつ、雛菊の涙にめっぽう弱い三郎は必死で次男を説得する。しかし説得の最中、三郎はつい雛菊を好きになってしまったことを告白してしまう。気付いた時にはもう遅い。雛菊一家からの白い目に三郎は咽び泣く。そんな三郎にほだされた次男。投資家(笑)は次男のヒーローとなる。その瞬間、突風が吹き次男は崖の下へ真っ逆さま、荒波にのまれてしまう。阿鼻叫喚の中、海女さんホットパンツ(首にワカメ、腰にサザエ付)により救出される次男
恋の妖精が何で?と三郎が困惑する中、なんと上司に連れられ5年ぶりに恋人のララが三郎の前に現れたのだ。しかしララの風貌は一変。あの愛らしくキュートなララはどこにもいない。どうみても別人、悪ふざけしたおじさんの女装にしか見えない。顔ファン()の三郎はもちろんララだとは認めない。何度も誰?と問いかけるが、ララだと言い張るおじさん。ララ、ドイツで一体何があったんや…。彼女がいるのにちょっかいをかけられたと雛菊は憤慨しら三郎をビンタし去ってしまう。一家にもすっかり見損なわれ、ヒーローと慕ってた次男にも唾を吐かれ中指を立てられる可哀想な三郎。日帰りでドイツにとんぼ返りのララ。想像を遥かに超えた出来事が連発で、もう三郎くんのライフはゼロよ…。
呆然と座りつくす三郎の背後から海女さんホットパンツが忍び寄る。これまで恋の行方を見守ってくれた恋の妖精にお礼を言い去ろうとする三郎。
ホットパンツ「来年はグアムだって〜!慰安旅行!」
三郎「ままま、まじっスか⁉︎」
ホットパンツ「懲りない男ね〜、三郎は!(三郎の頭を小突く)」
三郎「へ、ヘヘッσ(^∀^)(笑顔で鼻の下をこする)」

(終)